一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

性能と建築プロセス

ツーバイフォー住宅は、わが国においては昭和49年にオープン化し、その後、数々の実大建物での耐火・耐震実験を繰り返し行ってきた技術開発の成果に基づき、平成16年に一定の仕様が耐火構造として国土交通大臣の認定を受け耐火建築物が建設可能となりました。

1.構造性能

写真:3階建て三次元振動実験
▲3階建て三次元振動実験

枠組壁工法の構造は、一定の寸法規格に従う製材(枠組材)で作られた枠組に構造用合板などの面材を釘止めしたパネルであって、このパネルが床構面や壁構面を構成します。これらは釘によって互いに緊結され、箱状の立体架構(6面体)が作られます。この架構は基礎の上に据え付けられ、さらに小屋架構がこの上に取り付けられて、構造躯体が完成します。最近では新しい構造用料の追加、仕様規定によらず構造計算で安全を確かめることにより、設計の自由度が拡大するという内容となっています。これは枠組壁工法が住宅規模の建築を想定していたものから、大規模な建築物や中層建築物、他構造との複合建築物が可能となることを意味しており、用途拡大の原動力となっています。

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2.防耐火性能

図解:ファイヤーストップ構造
▲ファイヤーストップ構造

平成12年の改正基準法の施行により、木造でも法令等に規定された耐火性能の技術的基準を満たし、耐火構造としての大臣認定を取得すれば、耐火建築物を建設することが可能となりました。その後、当協会は国の総合技術開発プロジェクトの成果に基づき、平成16年にカナダ林産業審議会と共同で枠組壁工法の大臣認定を取得しました。そのことにより社会福祉施設などの大規模な建築物や防火地域に中層建築物が建てられるようになりました。枠組壁工法は元々、躯体内部の部材がファイヤーストップとなっており、火災時に防火被覆が万一突破されても、部材内部を経由する火災拡大を最小限に抑えることが可能で、耐火性の高い建築物を作ることが出来る仕組みを兼ね備えていました。

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3.メンテナンス

メンテナンスカレンダー
メンテナンスカレンダー【PDF】PDF

枠組壁工法建築物は、木造のため木材の腐朽やシロアリに対してどのように対処するかが重要です。北米のツーバイフォー住宅は160年の歴史を持ち、築後50年という住宅が約30%も残っており、修補や増改築が盛んに行われています。現在、床下からの湿気を防ぐ対策や外壁通気工法など様々な耐久性向上のための対策がとられています。

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4.環境への配慮

写真:森林

木材は、再生可能な天然資源であり、近年、環境にやさしいという評価が高まっています。その木材は現在、安定供給が可能で適切な森林資源管理を実施している北米産をおもに用いています。また、枠組壁工法は断熱性・気密性に優れており、冷暖房効率がよい建築物となっています。

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5.工期・コスト

枠組壁工法建築物は、予め工場で壁パネルなどを生産し、プラットフォーム工法の特性を生かした建方により工期の短縮がはかれます。一層分の工事が鉄筋コンクリート構造の場合、型枠の設置、コンクリート打設、養生、型枠の取り外しにより2週間、枠組壁工法の場合、躯体工事が1週間弱で完了します。また、屋根は大型トラスをユニット化し、クレーンで吊上げ、設置することで、工期を縮められ結果として建設コストのダウンに繋がります。

写真:パネル施工   写真:パネル施工

写真提供:西武建設株式会社

 

6.建設プロセス

明治清流苑 工程写真

  写真:土工事 写真:基礎工事 B階型枠 鉄筋工事
  2005年11月4日
土工事
  2005年12月10日
基礎工事
  2005年12月30日
B階型枠 鉄筋工事
写真:土台据付け 写真:床下断熱 床据付け 写真:1階壁フレーミング
  2006年2月13日
土台据付け
  2006年2月14日
床下断熱 床据付け
  2006年2月25日
1階壁フレーミング
写真:屋根フレーミング屋根合板 写真:屋根工事2階 壁フレーミング 写真:パ2階フレーミング
  2006年3月9日
屋根フレーミング屋根合板
  2006年3月15日
屋根工事2階 壁フレーミング
  2006年3月19日
2階フレーミング
写真:壁防水 屋根瓦葺き 写真:耐火被覆工事(ALC+サイディング) 写真:完成
  2006年4月3日
壁防水 屋根瓦葺き
  2006年5月3日
耐火被覆工事(ALC+サイディング)
  2006年6月18日
完成

設計監理:有限会社吉高綜合設計コンサルタント(写真提供)

 

7.減価償却

減価償却(天秤)のイメージ

減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年財務省令第15号)のなかで構造、用途及びその細目で耐用年数が定められています。枠組壁工法の場合は木造系(木造,合成樹脂造、木造モルタル造)に分類され、鉄筋コンクリートなどに比べて耐用年数が短くなっており、そのことが償却資産に対する課税を算出する際の減価率が有利にはたらきます。